ファイザー・インクの「抗体精製プロセスにおけるプロテインAクロマトグラフィーのための洗浄溶液の改善」を読んでみた

ファイザー・インクの「抗体精製プロセスにおけるプロテインAクロマトグラフィーのための洗浄溶液の改善」(出願番号:2020-111174)を読んでみました。プロテインAクロマトグラフィー工程を含む治療用タンパク質の精製のための方法について記載された特許です。

【発明の背景および解決しようとする課題】
・治療用タンパク質は、遺伝子操作された宿主細胞で生産され、バイオリアクターから捕獲され、そして最終産物に高い純度を付与するように多くのプロセスを経て精製される。そのプロセスの中で、品質や性能に影響を及ぼす可能性のある不純物、つまり宿主細胞由来タンパク質(HCP)を低減させる必要がある。
・治療用タンパク質のための精製プロセスのプロテインAクロマトグラフィー工程において、従来は、HCPを除去するために洗浄溶液として主に塩化ナトリウムが使用されてきた。

【解決手段】
・プロテインAクロマトグラフィー工程において、特定のHCP(リパーゼ)の除去を強化するために洗浄溶液としてCaCl2を使用する。
・本発明の方法で精製される治療用タンパク質は、CHO細胞から組換え生産されたタネズマブであり、変形性関節症の疼痛、下背部痛、およびがん性疼痛などの疼痛の治療に提供される。

【医薬品の分析方法】
PLBL2(リパーゼ)の測定
・液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)
・ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)キット

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レバレッジ特許翻訳講座、10期生。2020年10月より講座を開始しました。 海外在住12年間。小学生と保育園の2人の子どもがいるワーキングマザーです。 「勉強」「育児」「仕事」「家事」のバランスを考えながら日英特許翻訳者を目指します。