ファイザー・インクの「RSV Fタンパク質 突然変異体」(出願番号:2018-532448)を読んでみました。呼吸器合法体ウイルス(RSV)のワクチンについて記載された特許です。
【本発明の課題】
RSVの侵入を防ぐために、F特異的な中和抗体は、ウイルスエンベロープが細胞膜と融合する前に、結合しなくてはならない。したがって、融合前形態のFタンパク質は、ワクチン抗原として好ましい立体構造である。しかしF糖タンパク質は融合後形態に容易に変換されるため、ワクチン抗原としての融合前Fの調製は、困難である。中和抗体および防御抗体は、ウイルスの侵入に干渉することによって機能するため、融合後特異的抗体のみを誘起するF抗原は、融合前特異的抗体を誘起するF抗原としては効果的でないと予想される。したがって、融合前形態のFタンパク質免疫原を含有するFワクチンが必要である。
【従来の課題】
RSVは、世界中の乳児における重篤なウイルス性下気道疾患の主な原因であり、高齢者における呼吸器疾患の重要な原因である。しかし、RSV感染を予防するためのワクチンは承認されていない。
【解決手段】
RSV Fタンパク質突然変異体をコードする核酸分子またはベクターを含むワクチンを投与し、RSV感染を予防する方法を提供する。

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